第15回防災まちづくり大賞(平成22年度)

福知山の平和を守る!予防戦士「ジューケイキマン」住宅用火災警報器普及及び啓発キャラクター

優良事例(一般部門)
福知山の平和を守る!予防戦士「ジューケイキマン」住宅用火災警報器普及及び啓発キャラクター

福知山市消防本部
(京都府福知山市)

事例の概要

■経緯

 平成23年6月までに設置が義務付けられている住宅用火災警報器の設置普及に向け、福知山市消防本部ではオリジナルキャラクターを作成し、火災予防運動での広報活動や幼稚園・保育園での巡回防火教室など、親子で「見て」、「聞いて」楽しく学んでいただきながら、市民の皆様に住宅用火災警報器の設置や火災予防の理解を深めていただければと考えた。

■内容

  • 1. 子供たちにも関心を持ってもらえるよう、ヒーローものとした。その名も「予防戦士 ジューケイキマン」胸に付いた住宅用火災警報器でいち早く煙をキャッチし、街中を煙で見えなくしてやると企む「魔人ケムリー」とその手下「チョビッカー1号、2号」から~幸せの舞台(まち)福知山~を守るべく戦いを繰り広げる。平成20年11月8日にデビューした。
  • 2. 各種イベントや出初式等にも出演し、子ども達に大人気のジューケイキマン。ジューケイキマンが描かれたぬり絵やバッチ、シールなどの広報物品を配布するなど、広報イベント終了後には子ども達の「住宅用火災警報器買ってー!」という声が会場に響くほどの人気となっている。
  • 3. デビュー後更なる広報効果を得るため、昨年、実写映像を収録したDVDを作成し、平成21年度の幼年消防クラブで市内の全保育園、幼稚園に配布した。また巡回防火教室ではDVD上映後ジューケイキマンが実際に登場し、園児たちと火の怖さについて一緒に学習した。園児たちに大人気でみんな「火遊びはしません」と約束してくれる。
  • 4. DVDでは、「魔人ケムリー」という悪者が登場し、チョビッカー1号、2号を引き連れ、人々の心に入り込み油断させ火災を起こさせたり、自らも火遊びをして福知山を煙でモクモクにしようと企む。そして、煙がモクモク上がると「ピーピーピーッ!!!」とジューケイキマンの胸についた住宅用火災警報器が反応し、煙が上がっていることをキャッチしたジューケイキマンが登場して、ケムリー達と戦い福知山の平和を守ってくれるというストーリーになっている。
  • 5. ジューケイキマンの活躍により、1日も早い住宅用火災警報器設置率100%と火災ゼロを目指していく。

起震車体験会

巡回防火教室

ジューケイキマンショー(ジャスコ福知山店)の様子

ケムリーと戦うジューケイキマン

住警器相談窓口、広報活動

苦労した点

  • 1. 住宅用火災警報器の普及啓発の方法としてキャラクターの作成を企画したが、対象、効果等の企画調整に苦慮した。
  • 2. 完成度を高めるため、ヒーローのみならず、悪役のコスチュームの制作にもクオリティーを追求したが、企画立案時点から完成まで、すべて外部委託はせずに職員の手だけによる製作であったため、終始試行錯誤の連続であった。
  • 3. ヒーローショーではテーマソングを作成し、アクションの効果音など本格的な舞台演出を追求した。
  • 4. DVD製作では、脚本・撮影・編集それぞれテレビ放映されている戦隊シリーズを彷彿させるようなものを心がけたが、役者も全員が消防職員であることから、演技指導や特殊効果など、苦労の連続であり製作、舞台練習及び撮影で、時間確保に苦慮した。

特徴

  • 1. 市民の皆様に親しまれ最近では知名度も上がり、各種イベントに出演し大好評で住宅用火災警報器の普及率もあがり、子供たちにも大人気である。
  • 2. 各種団体にあるイメージキャラクターの中でも、その完成度はかなりのもので、クオリティーの高さを見て欲しい。
  • 3. 各衣装・マスクやテーマソングは、当本部職員の完全オリジナル。マスクはイメージ画から型を起こし成型・塗装までを手作業で仕上げた他、曲は作詞・作曲・レコーディング・編曲すべてを職員が手掛け、ほとんど経費はかかっていない。

団体概要

福知山市消防本部
 本市は京都府の北西部に位置し、昭和12年4月に京都府で2番目の市として誕生した。
 昭和24年8月に職員25名で福知山市消防本部が発足し、現在は職員数110名、1本部1署2分署、車両25台で業務を行なっている。
 今後も、複雑多様化、大規模化する災害に対応するため、消防力の整備充実に努めるとともに、「市民を愛し、市民に愛される消防」をめざし、「市民が安心して安全に暮らせる災害に強い体制づくり」に取り組んでいる。

実施期間

 平成20年11月~