優良事例
(防災情報部門)
再開発地域の地域防災力の向上を目指して
東品川3、4丁目町会
(東京都品川区)
事例の概要
■経緯
東品川3,4丁目東親会町会は、旧東海道の埋立地に出来た品川区で最も新しい町内会の一つで約4,200世帯を擁する品川区最大の町会である。この地域は、再開発によってオフィスビルが建ち並び、またマンション建設が盛んに行われ新しい住民が増えている。 このような状況の中で、住民の相互理解や連帯感を強めるためにインターネットを使った防災情報の提供や子供達を含めたイベントの開催など様々な取り組みを行っており、今では「自分たちの町は自分たちで作るのだ」という意識が町会創設当時に比べ非常に高くなっている。また、火災や地震等が発生した場合に備え、老人介護施設や近隣町会と応援協定を締結し、その協定に基づく演習を消防署と定期的に実施している。
■内容
- 1 次世代への防災体制の引継ぎ
次世代を担う子供たちに防災教育や防災体制を引き継いでもらうために、毎年、年末年始の「夜回り」や小学校で行うイベントに合せて防災教育、体験等様々な活動を行っている。 - 2 ホームページの活用
新しい住民や若い人達は、集会への参加や回覧板に目を通さない人達が増えている。そのため町会の活動内容を広く住民に知ってもらうことを目的に、平成17年4月に東親会町会のホームページを開設し、情報をリアルタイムに提供している。 - 3 老人介護施設との応援協定
火災、地震等が発生した場合、4町会1法人が相互に協力して被害軽減を図ることを目的として、平成3年3月6日に応援協定を締結している。その協定に基づき年1回、消防署との合同演習を老人介護施設で行っている。 - 4 訓練への取り組み
町会の組織は、経理部を初めとして防災部、防火部等で構成されており25名の役員で運営されている。防火部では、区民消火隊の訓練の企画や防災資機材の点検・整備を行い地震等の災害に備えている。
■成果
- 1 毎月1回開催する町会会議の中で、ホームページの運営・企画を話し合う場を設けている。この話し合いでは、若い人達を中心に積極的な意見交換のみならず、掲示板のレイアウトや掲示内容など具体的かつ実効性のある会議となっている。
その内容は、各種イベントの案内のほか消防署からの情報や防災訓練の企画、訓練参加等の呼びかけを行っている。また、「情報メール」に登録した住民には、直接情報を配信するようにしてる。
開設当時は閲覧者も少数であったが、今では多数の住民が閲覧しており掲示内容にも大きな反響がある。これから更に内容を充実させていきたい。 - 2 応援協定に基づく演習は、区民消火隊の消火活動や自力歩行が困難な人の避難誘導等である。この演習には、多数の町会会員が参加しており、町会住民相互の連帯感の醸成や防災意識の向上に役立っている。
- 3 区民消火隊は昭和58年に設立され、隊員10名、平均年齢50歳と比較的若い隊員で構成され、毎月1~2回2時間程度の継続的な訓練を行っている。また、公的機関主催の防災訓練にも積極的に参加しており、地域の防災の核として活動している。
- 4 大人と小学生合同の「夜回り」の体験や小学校を会場とした流しそうめん、餅つき大会等のイベントを開催して、防災講話、ミニポンプ操法や防災資機材の展示など次世代を担う若い人たちの防災意識の醸成や知識の向上に役立っている。
防災資器材展示
防災イベント
避難訓練開始
避難訓練の事後検証
避難経路の検討
苦労した点
マンション建設に伴う新しい住民や若い人達は、町会活動に無関心の人が多いことから、まず、住民の相互理解や連帯感を持たせるために誰でも参加しやすいイベントを企画したこともあり、次第に町会行事への参加者が増えてきた。
特徴
当町会は、新しい住民や若い人の世帯が多いことから、防災意識の向上や防災情報等を提供するための手段として電子媒体を利用した次の取組みを行っている。
- 1 消防署からの情報、防災企画等を写真やイラストを使った親しみやすいホームページの開設
- 2 「情報メール」に登録した住民に各種防災情報をリアルタイムに提供
特徴
当町会は、新しい住民や若い人の世帯が多いことから、防災意識の向上や防災情報等を提供するための手段として電子媒体を利用した次の取組みを行っている。
- 1 消防署からの情報、防災企画等を写真やイラストを使った親しみやすいホームページの開設
- 2 「情報メール」に登録した住民に各種防災情報をリアルタイムに提供
団体概要
東品川3,4丁目東親会町会
- ・会員数:約42,000世帯
- ・会 長:神山 正義
町会会員相互間の連携や福祉の増進を目的に昭和60年に創設された町会
実施期間
昭和60年4月~