第14回防災まちづくり大賞(平成21年度)

高齢者住宅への住宅用火災警報器の普及促進活動~自分たちの地域は、自分たちでまもる~

優良事例
(住宅防火部門)

高齢者住宅への住宅用火災警報器の普及促進活動
~自分たちの地域は、自分たちでまもる~

うるま市女性防火クラブ
(沖縄県うるま市)

事例の概要

■経緯

 当市女性防火クラブは、危険物を貯蔵する数十基の巨大タンクが島の約半分を占める石油コンビナート等特別防災区域や米軍艦船や原潜が寄港する米軍基地、自衛隊基地が所在する地域で、そこに暮らす婦人会を中心に昭和61年3月に結成され、現在当市で唯一の自主防災組織として防災訓練などにも積極的に参加し、「自分たちの地域は、自分たちでまもる」ことを念頭に地域防災に多大に貢献して活動を継続している。
 平成18年に一般住宅への火災警報器の設置が義務付けられると、その積極的な活動姿勢から災害弱者である高齢者を守るために、当クラブで共同購入をして、会長を筆頭に高齢者住宅へ訪問を行い、住宅用火災警報器の普及促進活動に取り組むこととした。

■内容

 各支部の代表が住宅用火災警報器について学び、住宅用火災警報器を紹介する為、リーフレットを手に、各クラブ員の暮らす地域の高齢者家庭に直接訪問し、その説明を行いながら防火・防災のPRも併せて行った。
 また、市役所や大型店舗などでも普及グッズを手に設置促進活動を実施した。
 この共同購入による住宅用火災警報器の設置促進活動は、現在も継続的に実施されており、平成21年度より高齢者家庭のみなならず、一般家庭への活動も実施している。

住警器の高齢者宅訪問

住警器の高齢者宅訪問

住警器の説明

炊き出し訓練

操法活動

苦労した点

  • 1. 高齢者への説明で、在宅時でも応答がなかったり、また一般セールスと間違われ説明の拒否をされたり、理解を得るのに苦労した。
  • 2. 当クラブ員は女性のみの組織であり、住宅用火災警報器を高所に取り付ける際には、消防本部予防課職員の手を借りた。
  • 3. 集金と住宅用火災警報器の取り付けに時間を要した場合に苦言があった。

特徴

  • 1. 地域の各クラブ員が普段から知り尽くした地域で日常会話も踏まえ説明ができ、高齢者に対して安心した住宅用火災警報器と防火・防災がPRする事が出来た。
  • 2. この活動を高齢者家庭のみならず、一般家庭並びに市内の婦人会組織への普及促進活動を継続していくことを申し合わせた。
  • 3. この活動が消防職団員への刺激となり、その他の地域での職団員による「設置促進ローラー作戦」に繋がった。

団体概要

地域の婦人会の会員で構成され11支部
775名(平成21年9月現在)昭和61年3月に「与勝婦人防火クラブ」として結成し、平成17年4月の市町村合併時に「うるま市女性防火クラブ」に改名、継続して地域の防火・防災普及活動を行っている。

実施期間

平成18年~