第14回防災まちづくり大賞(平成21年度)

住宅用火災警報器の促進活動~わたしたちにできること~

優良事例
(住宅防火部門)

住宅用火災警報器の促進活動
~わたしたちにできること~

黒潮町浜町女性防火クラブ
(高知県四万十市)

事例の概要

■経緯

 浜町女性防火クラブのある黒潮町佐賀浜町地区は、昭和5年に地区の半分以上を焼失する大火があった。
 浜町地区は、住宅が密集している地域であり、高齢者で一人暮らしの住宅も多く、二度と昔のような大きな火災を出さないようにと、住宅用火災警報器の設置を推進する取り組みを行っている。

■内容

  • 1. 地元の電気店に住宅用火災警報器の設置軒数を聞き、未設置の住宅に1軒1軒訪問し、設置の説明を行っている。また、道で会う地区民に「おはよう、こんにちは、住警器は付けた?」と、隣保共同態勢がとれた地域ならではの声かけによる設置の働き掛けをし、さらに寄り合い、会合など地区民が集まる機会には住宅用火災警報器の必要性を説き、警報器の設置を促した。
  • 2. 一人暮らしの高齢者には知らない業者が行う訪問販売での購入はさけ、1個でもよいので安心できる店で購入するよう指導を行っている。
  • 3. 地区の回覧を利用して、住宅用火災警報器の設置軒数を調べ、回覧後住宅用火災警報器が未設置の住宅に訪問し、設置を勧める。
  • 4. 電気店には、住宅用火災警報器の注文があったかどうかを確認する。
  • 5. 家によってはホームセンター等で購入したが、設置はまだしていないといった返事もあったことから、設置を地元の電気店に依頼するように勧める。

黒潮町地震津波研修風景

黒潮町地震津波研修風景

黒潮町地震津波研修風景

黒潮町防災訓練参加

佐賀浜町地区民への住警器配布

苦労した点

  • 1. 女性防火クラブの推進活動をお店の販売と勘違いされた。
  • 2. 各戸が住宅用火災警報器を設置済みかどうかの確認調査。

特徴

 火災の恐ろしさを認識させ、防火に一層の関心を持ってもらう様に、日頃から地域と関わり、何かあれば話の中に入り、他の活動にも参加するクラブ員である。

団体概要

 昭和52年3地区で佐賀婦人消防協力隊として発足し、昭和58年3地区で組織していた隊を3隊に再編成し、浜町婦人消防隊として結成。平成17年浜町女性防火クラブとして活動している。
カツオの一本釣り漁業に従事する男性が多く、南海地震、津波などがくるであろうと予想される中、その時、家を守るのは女性ではないかとの思いで今の浜町女性防火クラブを再結成した。