第15回防災まちづくり大賞(平成22年度)

PTAや地域の消防団員・消防職員と一体になった防火防災活動

優良事例(一般部門)

PTAや地域の消防団員・消防職員と一体になった防火防災活動

日野沢少年消防クラブ
(岩手県久慈市)

事例の概要

  • 1. 本校は岩手県北部の山間に位置し、現在は児童数6名の極小規模校である。このような環境の中で、児童の健全育成と地域と一体になった防火防災や安全教育のために、PTAや地域消防団・消防職員と一緒になって昭和59年「日野沢少年消防クラブ」を設立、26年間にわたり活動を続けてきた。
  • 2. 日野沢少年消防クラブは、日野沢小学校全児童が団員であり、久慈市消防団第16分団が活動の推進母体となり、日野沢小学校・PTA・久慈消防署山形分署が一体となって活動を継続してきている。
  • 3. 年間の主な活動としては、次のようなものが挙げられる。
    • (1) 消防演習への参加と軽可搬ポンプ操法の披露
       久慈市消防団特別点検や日野沢地区連合運動会においてポンプ操法の披露や分列行進に参加し、市民や地区民に火災予防を呼びかけている。
    • (2) 防火広報の実施
       お盆には消防団と一緒に地区内を消防車で防火の呼びかけ広報をし、年末には、総合的学習の時間等を利用して防火標語を作り、地域全家庭に配布し火災予防を呼びかけている。
    • (3) 防火ポスターコンクール
       図工の時間等を利用して、久慈地区幼少年婦人防火委員会主催の防火ポスターコンクールに全校で参加し、平成21年度までに15回の最優秀賞を受賞するなど、毎年好成績を収めている。
    • (4) 校内防火安全パトロール
       毎年、学校行事として、久慈消防署山形分署の協力を仰ぎながら避難訓練や防火教室を実施するとともに、毎月1回、校内を教職員とともに安全パトロールしている。

防火ポスターコンクール表彰式

消防庁長官表彰受賞祝賀会

軽可搬ポンプ操法

避難・消火訓練

分列行進

苦労した点

  • 1. 以前は高学年児童で行っていた軽可搬ポンプ操法を現在は児童数の減少により1年生を含めた全校児童(6名)で行わざるを得ず、特に低学年児童に対する規律訓練の徹底や練習における体力面の問題への対応に苦慮した。
  • 2. 日野沢小学校は、児童数の減少により本年度限りで閉校し近隣小学校へ統合となる。来年度以降の少年消防クラブの存続及び活動が今後の最大の課題である。

特徴

  • 1. 児童の健全育成と地域と一体になった防火防災や安全教育を目的に、保護者(PTA)や保護者も団員となっている地域の消防団、及び消防署の職員と一緒になり26年間もの長きにわたり活動を継続してきた。
  • 2. 毎年、久慈市消防団特別点検や日野沢地区連合運動会において軽可搬ポンプ操法を披露し、地区民や市民から賞賛を受けるとともに、防火防災意識の高揚に大きな役割を果たしてきた。

団体概要

日野沢少年消防クラブ
事務局 : 岩手県久慈市立日野沢小学校
構成人員 : 日野沢小学校に所属する小学生をもって構成し、その指導及び育成にあたる成人を含める。
 幹事長1名(久慈市消防団第16分団長)
 幹事  2名(PTA会長・16分団副団長)
 委員長1名及び委員5名(小学校全児童)

実施期間

昭和59年~