非常用品(備蓄品・非常持ち出し品)の準備

大災害が発生したときには、電気やガス、水道、通信などのライフラインが止まってしまう可能性があります。ライフラインが止まっても自力で生活できるよう、普段から飲料水や非常食などを備蓄しておくようにしましょう。
非常用品には、大きく分けて自宅で避難生活するための備蓄品、避難所などに避難するために持っていく非常持ち出し品の2つに分けられます。

備蓄品

災害が発生すると普段どおりの生活ができなくなる事も考えられます。数日間生活できるだけの『備蓄品』を備えておきましょう。
※ 大規模災害発生時には、「1週間分」の備蓄が望ましいとされています。

(備蓄を行う上での注意点)

  • 目安として最低限3日間程度の水や食料品は備蓄しましょう。
  • 家族構成、住居や地域の特性によって必要となるものは異なります。自分や家族にとって本当に必要なものを考えて準備しましょう。

【地域の特性に応じた備蓄】

  • 中山間部では、道路寸断などによる地域の孤立を考慮することが必要です。集落など、小中学校の学区などよりも細かな単位での分散備蓄を考えましょう。また、道路啓開などに時間を要する場合に備え、備蓄物資の量も多めに設定しておきましょう。
  • 家族、地域の状況や消費期限などと照らし合わせて定期的にチェックし、必要に応じて入れ替えましょう。
  • 備蓄食料品を選ぶコツは、調理がいらず、
    すぐ食べられるものがよいでしょう。
  • 飲料水とは別に、トイレを流したりするための生活用水も必要です。日頃から、水道水を入れたポリタンクを用意する、お風呂の水をいつも張っておく、などの備えをしておきましょう。
  • 冬の寒さなど、季節を考慮した用品を備えておきましょう。
  • 車載ジャッキやカーラジオなど、身の周りにあるものの活用を考えておくとよいでしょう。
    (一例として、ペットボトルで簡易ランタンを作る、レジ袋とタオルでオムツを作るなど)
  • スマートフォンの予備バッテリー(PSE マーク付)など、必要な電源を確保しておくとよいでしょう。
    ※PSEマークとは、電気製品が安全性を満たしていることを示すマークです。2019年2月以降販売されたバッテリーにはPSEマークが表示されています。

PSEマークの詳細については、次のホームページが参考となります。

(食料・飲料・生活必需品などの備蓄の例)

  • 飲料水 3日分(1人1日3リットルが目安)
  • 非常食 3日分の食料として、ご飯(アルファ米など)、ビスケット、板チョコ、乾パンなど
  • トイレットペーパー、ティッシュペーパー
  • マッチ、ろうそく
  • カセットコンロ など

(ローリングストックによる食料備蓄の実践)

災害が起こると食料の確保が最優先されます。備蓄の必要性を感じている方も、実際に食料を備蓄しておくことはなかなか難しいものです。
ローリングストックとは、普段から少し多めに食材、加工品を買っておき、賞味期限を考えて古いものから消費して、消費した分だけ新しく買い足していくことで、常に一定量の食料を家に備蓄しておく方法です。

日常生活で消費しながら備蓄することで、消費と購入を繰り返しながら、備蓄品の鮮度を保ち、いざという時にも日常生活に近い食生活を送ることができます。

※ローリングストックを行う上で準備しておきたいもの
ローリングストックでは、非常時用の保存食だけを備蓄しているわけではないので、それらの備蓄品を活かすために、カセットコンロとガスボンベを備えておきたいところです。こと、大地震などの災害発生後は、電気・ガスが復旧していないので、湯を沸かしたり調理するのにカセットコンロが便利です。

(参考)「日常備蓄」で災害に備えようパンフレット(東京都防災ホームページ)(外部リンク)「災害時に備えた食品ストックガイド」(農林水産省ホームページ)(外部リンク)

(参考:首相官邸 「防災の手引き」、政府広報オンライン、日本気象協会ホームページ「知る防災」)

非常持ち出し品

災害の状況によっては、避難を余儀なくされることもあります。避難する時に持ち出す『非常持ち出し品』を準備しておきましょう。両手が使えるリュックサックなどに、避難の時必要なものをまとめて、目のつきやすい所に置いておきましょう。
非常持ち出し品には、一時持ち出し品と二次持ち出し品の2つがあります。災害時に必要なものは、一人ひとり、異なるので、自分用にアレンジして準備しましょう。

非常用持ち出しバッグの内容の例(人数分用意しましょう)

一次持ち出し品

避難するときに最初に持ち出すものです。
リュックなどに入れる重さの目安は、男性で15キロ、女性で10キロ程度。

  • 貴重品
    現金(公衆電話用の10円硬貨があると便利)、通帳類、証書類、身分証明書、健康保険証、免許証、印鑑など
  • 携帯ラジオ
    小型で軽く、FMとAMの両方聴けるものを用意。予備電池も多めに用意する
  • 懐中電灯
    予備の電池と電球も用意
  • 救急薬品
    ばんそうこう、ガーゼ、包帯、消毒薬、解熱剤、胃腸薬、風邪薬、鎮痛剤、とげ抜きなど
  • 非常食料・水
    カンパンや缶詰など火を通さないでも食べられるもの、水、水筒、紙皿、コップ、ナイフ、缶切り、栓抜きなど
  • その他
    めがね、入れ歯、上着、下着、靴下、ハンカチ、タオル、ティッシュペーパー、ビニールシートなど
    ※ 乳幼児がいる場合…ミルク、ほ乳ビン、おむつ、バスタオルなど
    ※ 要介護者のいる場合…着替え、おむつ、障害者手帳、常備薬など

二次持ち出し品

避難した後で少し余裕が出てから安全を確認して自宅へ戻り、
避難所へ持ち出したり、または自宅で、避難生活を送る上で必要なものです。

  • 食料
    そのまま食べられるか、簡単な調理で食べられるもの。缶詰やレトルト食品、切りもち、チョコレート、梅干し、チーズ、調味料など
  • 燃料・その他
    カセットコンロ、固形燃料や予備のガスボンベ
    アウトドア用の携帯コンロ
    携帯トイレ
    洗面具、
    歯ブラシ(家族分の本数)、
    生理用品
    ビニール袋
    キッチン用ラップ
    新聞紙など

感染症対策に使用する衛生用品の例

  • マスク
  • 手指消毒用アルコール
  • せっけん、ハンドソープ
  • ウェットティッシュ
  • 体温計
(参考 神奈川県ホームページ)