コロンビア地震
IV 宿舎での生活
1 宿舎の決定
今回の派遣では、発災後短時間で現地入りしたため、JICA職員の懸命な調整にも関わらず、宿舎が当日の夕方まで決定できなかった。
特に被災地周辺では、治安が不安定で銃声が時折聞こえる環境下にあり、野営は断念した。
最終的に確保できた宿舎は、活動現場となったアルメニア市街地から、南西方向へ約40kmほど離れた観光農園の宿泊施設(名称:ブラジリア)と、更に3~4km離れた同様の宿泊施設(名称:フランシスカ)の2個所であり、この2個所に分泊して現場までトラック3台に分乗し出場する体制をとった。
活動現場に近いブラジリアは、警察チームと一部のJICA職員及び現場に搬送しない資器材の保管場所とし、一方のフランシスカは、団長・外務省職員・消防チームの宿泊場所とした。
食事については、発動発電機による電源確保等の理由から、全員ブラジリアでとることとなった。
2 ライフラインの途絶
何れの宿舎も電気・水・ガス等は止まったままであり、宿舎に照明がなかったためミーティングや食事はローソクの明かりを頼りにとった。また、早朝の現場への出発及び深夜の宿舎への帰着の際には真っ暗闇で、資器材の準備や整備に時間を要した。
断水のため洗顔等は購入した飲料水用のペットボトルの水を使用し、汗を流すためにプールの水等を使用して行水を行った。トイレは水洗であるが水を流すことができず、闇夜の中プールの水をバケツで一回毎に補給しながら用を足さなければならなかった。
こうした宿舎での生活環境は、活動で疲労した状況下では非常に辛かった。
ブラジリアでの朝食
暗闇の中での夕食(ブラジリアにて)
暗闇の中での早朝出場準備(フランシスカにて)
3 活動現場への移動手段
宿舎から活動現場への移動手段として、資器材及び人員を乗せる幌付きの大型トラック1台と、人員搬送用の大型トラック及び小型トラック各1台の計3台をJICA職員が確保した。
しかし、関係者との行き違い等もあり、必ずしも円滑に行かなかったのが事実である。
人員搬送用トラックによる出場
(小型トラック 1月28日 11時06分頃)
人員搬送用トラックによる引き揚げ