平成11年1月26日コロンビア地震

救助活動内容(3)

コロンビア地震

II 被災現地での活動

救助活動の総括 活動現場の概要
救助活動内容(1) (2) (3)

3.救助活動内容(3)

3 第3日目

各国の救助隊が到着し出すなか、IRT(JDR消防チーム)は第3現場を担当し、活動を実施した。

第3現場

建物概要 耐火造地上5階/地下1階建 ホテル(アルメニアプラザホテル)
現場状況 地震発生時に倒壊し、1階の受け付け1人を含む泊まり客6~7名が逃げ遅れたもの。
救助 要救助者の発見無し。
時間経過 29日
07:15
第1現場付近到着、5機関(サンタロサ、マニサレス、アルメニアDC、メキシコ、日本)による対応協議、情報収集実施。
07:45 第1現場:サンタロサ隊等の混成、第2現場:JDR(警察)第3現場:IRTの各チームが担当することに決定。救助開始。
12:10~12:40 スペインチームの救助犬投入
18:00 隣接建物倒壊危険大のため作業中止、警戒員配置。
  倒壊危険の表示看板等を設置。
19:00 日没のため資機材撤収、現場引き揚げ。
活動概要  担当局面決定後、第3現場において、現地の重機の連携により瓦礫の除去等を行い、要救助者の検索活動を行った。
 ある程度、瓦礫を除去した時点でスペインチームの救助犬の協力を得て検索活動を実施、更に、建物エレベーターホール2ヵ所を上部分の瓦礫を除去し確認するも、生存者の発見には至らなかった。
 活動現場隣の建物の壁・柱に入ったクラックの拡大と異音を確認したので、救助活動を中断し、経過観察の結果、倒壊危険が大きいと判断し前面道路に警戒員を配置し、警戒活動を実施した。
活動困難性
  • 1. 瓦礫の堆積量が多く、排除に時間を要した。
  • 2. 要救助者情報が十分に得られず、検索区域の特定に時間を要した。
  • 3. エレベーターホールや地下室は、進入までに多量の瓦礫を排除する必要があり、かつ倒壊危険が高かった。

第3現場付近における5機関の打合せ状況
(1月29日 7時25分頃)

画像探索機(ボーカメ)による検索
(1月29日 14時41分頃)

4 警察チームの活動

1月28日(木)活動2日目から消防チーム、警察チームで活動場所を分担して、救助活動を実施した。以下警察チームの活動概要である。

(1)第2現場 -1月28日(木)、活動2日目-

建物概要 耐火造2階建 1Fカフェ・文具店・登記所 2F共同住宅
現場状況 地震発生時に倒壊し、1階のカフェの客を中心に建物内にいた複数が逃げ後れたもの。
救助 女(38才)死亡
時間経過 28日
11:31
警察チーム現場に到着。情報収集後救助開始。
13:30~13:45 コロンビア共和国運輸大臣視察
17:25 要救助者発見
17:35 女1名救助完了
19:00 IRTと合流し現場引き揚げ。
活動概要 現地の重機との連携により瓦礫の除去等を行い、空間から画像探索機により検索活動を実施。
(2)第1現場 -1月29日(金)、活動3日目-

建物概要 耐火造12階建 1F事務所 2F~12Fホテル
現場状況 地震発生後、しばらくして倒壊したものであり、建物正面の通りにいた他の倒壊建物の見物人複数が下敷きになったもの。
救助 女1名 (16才)
時間経過 29日
07:15
現場到着、5機関(サンタロサ、マニサレス、アルメニアDC、メキシコ、日本による対応協議、情報収集実施)
07:45 第1現場:サンタロサ隊等の混成、第2現場:JDR(警察)第3現場:IRTの各チームが担当することに決定。救助開始。
  協議後に第1現場担当の混成チームから支援依頼有り。
10:05 要救助者発見、支援実施(異臭有り)
10:25 要救助者収容
19:00 現場引き揚げ
活動概要 混成チームと協力し、要救助者の最終的な収容活動を実施。
5 救出者一覧

  現場 日時
(現地)
性別 年齢 備考
1 第2現場 1月27日
17:10
40歳位 死亡確認
2 第4現場 1月28日
00:45
70歳 死亡確認(後の情報により、死後約3時間であった)
3 第2現場 1月28日
17:35
38歳 死亡確認
4 第1現場 1月28日
18:13
30歳位 死亡確認
5 第1現場 1月29日
10:25
16歳 死亡確認