平成20年5月15日中国四川省における大地震災害

今後の課題等

中国四川省における大地震災害

地震の概要 被害状況 派遣状況(1) (2)
活動状況(1) (2) (3) (4) 今後の課題等 おわりに

5.今後の課題等

 相手国政府から援助要請があったのが地震発生から3日後であったのに対して、派遣決定から本邦出発までが約6時間という非常に迅速な対応をとることができ、国際消防救助隊をはじめとする国際緊急援助隊の高い機動力を発揮することができた。

 しかし、国際緊急援助隊救助チームは都市型捜索救助(USAR:URBAN SEARCH AND RESCUE)の技術に優れており、このための装備で臨んでいること、隊の人員が総員60名程度であること等、正確な基本的情報が相手国政府に確実に伝わっていなかった。このため最初に案内された活動サイトは、村全体が土砂に埋まっており、隊の規模・能力からこのサイトでの活動はできなかったといった支障が生じたこともあり、日本の救助チームの仕様を予め確実に相手国政府に伝えることが、現地での活動に非常に大きな影響を与えるということが痛感された。

 また、現地においては、バスでの移動時間に約20時間費やすこととなったが、移動時間の短縮を図り、かつ、効率的な捜索救助活動を行うためにも、今後は前述した基本的情報を相手国政府に伝えることの重要性が強く認識された。