紀州塗器の里

紀州塗器の里


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紀州塗器の里 黒江(和歌山) 平成6年8月

ここ黒江は、紀州塗器『黒江塗』四百年の伝統を育んだ町である。

駅で道を聞き、歩くこと約10分で町に出た。この道は昔の熊野街道とか、狭い道巾に車がやたらに多く、しかもスピードを出しているので、歩くのが怖いときもあった。

町に入れば、格子造りの町家が多く、骨太の紀州格子も時々見られる。

一歩裏道に入れば、道巾は、極端に狭まくなり、昔はその狭い道に面して民家が鋸歯状に建っていたと云われ、今も少しではあるがそんな町家も点在していた。

夏の昼下がり、蝉も鳴き止んでいる。