『絞り』の町 有松(愛知) 平成5年4月
名鉄本線有松の駅で古い町並を聞くと、「このすぐ裏です」と教えて呉れた。駅前にはパチンコ屋もあり、こんな所にと思いながら教えられた通り歩いて行く。
今まで訪ねた古い町は、その殆んどがひっそり息づいていたように思えたが、ここ有松は他所と違い活き活きしており、一寸と町並みを見ていると後からクラクションが鳴る始末で車も多い。
旧東海道の狭い道の両側に豪商の数々が昔の姿のままで活動しているのは、大都市名古屋にある故か。
それにしても、あの小さな絞りの一つ一つが、よくもこれだけの繁栄を築き上げたものと感心した。