大阪駅発の特急「日本海1号」は、約1200キロを走り昼前に函館駅に着いた。
駅裏の市場から立待岬へ廻り函館山へ登る。海に挟まれた扇状の街とあって、夜景も見たいが時間がない。眼下に見える海岸を歩こうと、元町辺りの長い坂道を通ると異国情緒豊かな異人館や教会が現われ、ほのかに潮の香も流れて来た。
函館山から下りてきたコースをふり返れば、『しちざいばし』に一群の煉瓦倉庫、そして町並み、山頂が一線上に見える。
ここは北国、10月の函館に吹く風はもう冷たい。