化学車
化学車は、通常の放水で消火が難しい自動車の火災や、燃料などを取り扱う施設での火災に出動して、化学消火薬剤を使って活動を行います。多くの消防本部に配置されており、身近な場所で活動している消防車両です。
化学消火薬剤タンクの容量や車体の大きさなどによってI~V型に分けることができます。
写真はII型の化学車で、水1300リットル、消火薬剤500リットルを積載して活動することができます。
化学車は、消防ポンプ自動車と同じ様に5名で運用されます。
屋根には三連梯子などの資機材が積まれています。
交通事故による車両火災など化学車が出動する場所は様々です。道路の入り組んだ地域では小型の化学車が活躍するなど、地域に合った車両が配置されています。
化学車の左側面です。吸水管やポンプの操作パネルの他に、消火用ノズル、トビ口などが整理され積まれています。
後ろ側から見ると屋根の上にいろいろな資機材があるのが分かります。
右側に積まれているのはホースカーです。ホースが沢山積んであり、火災現場ではこれを降ろして消防隊員が引っ張り、ホースをつなげていきます。
ホースカーの他に、シャッターの中にもまだ沢山のホースが積まれています。化学車1台で数百メートル分のホースを積んでいます。
この化学車には屋根に放水銃も装備されています。火災の近くまで化学車が近づけるときには、この放水銃を使って化学消火薬剤を放水することができます。脇にはサーチライトもあるので、夜間でも活動できます。
いつでも出動できる様に水も薬剤も常にタンクの中に入れられていますが、足りないときのため予備の化学消火薬剤も用意されています。
これは水や化学消火薬剤を高圧で放水できるハイドレックスノズル装置です。この機器を使うことにより少ない水で効率よく消火ができます。
収納スペースは色々なところにあり、ホースや資機材が入れられています。
写真はポンプ操作パネルの下にある収納ボックスで、中には何種類もの筒先が入れられていました。
運転席には、カーナビ、消防無線装置、車外マイクなどが装備されています。
運転席の後ろ側です。すぐに使える様に空気呼吸器などが準備されています。